キュービクルの改修工事は、高圧受電設備であるキュービクルを、安全かつ効率的に運用するために必要不可欠な工事です。キュービクルは、電力会社から供給される高圧電力を、工場やビルなどの施設で使いやすいように変換・分配する重要な役割を担っています。
キュービクルの内部には、変圧器・遮断器・避雷器・計器類などの高圧機器が収められており、これらの機器は経年劣化によって故障のリスクが高まります。また、電気設備に関する技術基準や法令も改正されるため、キュービクルを最新の状態に保つために改修工事が必要となります。

キュービクル改修工事の種類

全面改修
全面改修はキュービクル全体の老朽化が進んだ場合に、キュービクル本体も含めてすべての機器を交換する工事です。部分改修よりも費用は高くなりますが、キュービクル全体の性能を向上させることができ長期的な視点で安全性を確保することができます。

部分改修
部分改修はキュービクル全体の更新ではなく、一部の機器のみを交換・修理する工事です。キュービクル内の機器の中でも特に故障リスクの高い機器や、法令改正によって対応が必要となった機器を対象に行います。

キュービクルの主な改修内容

内部機器の更新
・高圧受電設備の心臓部である変圧器や遮断器、制御機器などを更新します。
・最新の機器に交換することで、電力効率の向上、安全性・信頼性の向上、省スペース化などが期待できます。
外部構造の改修
・キュービクルの筐体や塗装、配線などを改修します。
・腐食や劣化が進んだ部分を修復することで、キュービクルの外観を美化し、延命化を図ります。

その他

・キュービクル内の温度管理システムや照明設備の改修
・キュービクルの地震対策
・キュービクルの遠隔操作システムの導入

キュービクル改修工事の流れ

①現状調査
キュービクルの設置状況や内部機器の状態などを調査します。
②改修計画
調査結果に基づき、お客様のニーズに合わせた改修計画を立案します。
③工事
計画に基づいて、キュービクル改修工事を施工します。
④試運転・検査
改修後のキュービクルが正常に動作することを確認します。
⑤保守管理
改修後のキュービクルを定期的に点検・整備し、安全性を維持します。

よくある質問

Q. キュービクル改修工事が必要な時期は?
A. キュービクルの耐用年数は約15~20年と言われており、以下の症状が見られる場合は改修工事の検討が必要です。
・設置から15年以上経過している
・異常音が発生している
・異臭がする
・漏電が発生している
・ブレーカーが頻繁に落ちる
・塗装が剥がれている
・錆が発生している
Q. 改修工事にはどれくらい時間がかかる?
A. キュービクルの大きさや改修工事の規模や内容によって異なりますが、一般的には数日から数週間程度です。
Q. キュービクル改修工事中は停電になる?
A. 改修工事の一部では、停電を伴う場合があります。事前にテナントや関係者に周知する必要があります。
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